人気ブログランキング | 話題のタグを見る

屋久島ダイビング日記

yakuumi.exblog.jp
ブログトップ
2013年 04月 01日

キンセンイシモチ(ライン型)の産卵が見たい!!

『屋久島ダイビングライフ』 【HP】

【ポイント】  お宮前 / ゼロ戦 / タンク下  【 天気 】  曇りのち晴れ  【 風波 】 北東2m
【 水温 】  19~20℃  【透明度 】  20~50m  【 潮 】 小潮

キンセンイシモチ(ライン型)の産卵が見たい!!_b0186442_22254581.jpg
キンセンイシモチ(ライン型)
日中はボートでお宮&ゼロ戦。
水中は昨日までとは一変!水温は3℃近く下がってがまさかの19℃!!
でも海は濁りが抜けて青い!!特に2本目のゼロ戦は40~50m!!
寒い!!でも、爽快だ~!!
ゼロ戦ではちょっと見ない間に小魚の量が激増していてめっちゃ賑わっていた!!
これはなかなか撮り甲斐があるぞ!!


一仕事終えた後は今日も夜のお仕事へ!
昨日は日没前から20時30分くらいまでいたので今日はそれくらいの時間から22時30分まで観察した。
水温が下がったせいかちょっと数が少なかったような気はするけれどそれ以外はまさに昨日の続きと言った状態から始まった。
砂地にはお腹がはち切れんばかりのキンセンイシモチが各所で単独で見られた。
まるで落し物のような感じでポツンといる。それがいっぱい!(15m四方で10匹くらい?)

キンセンイシモチと呼ばれていたものは今年出版された日本産魚類検索(第3版)で以下のように分かれた。
キンセンイシモチ・ドット型 → スジオテンジクダイ
キンセンイシモチ・ライン型 → キンセンイシモチ 


ネット上で見られるキンセンイシモチの産卵と言うのは僕の見たところ全てスジオテンジクダイの産卵だった。
スジオテンジクダイよりも南方系のキンセンイシモチは産卵の瞬間は観察されたと言う話を聞かない。
つまり実際の所はキンセンイシモチと言う魚の産卵は観察されていないのではないか!?
まだ誰も見ていないとすればそれほど奮い立つものはない。
よ~し絶対に見てやるぞ~!

スジオテンジクダイの場合は基本的に日中にペアをつくり夕方~夜の早いうちに産卵する。
しかしキンセンイシモチ達は基本夜型なので明るいときはほとんど姿を見ることがない。
夕暮れと共に岩陰から集団で現れて真っ暗になる頃には砂地やそこに点在する岩などを中心に広がるのだ。
この時点ではオスもメスも皆バラバラ。ペアを作っているものは確認できなかった。
悩んだ結果お腹が今にも破裂しそうなくらい大きなメスを選び追跡開始。
観察から10分ほど経った21時前にはオスの元へ!!


キンセンイシモチ(ライン型)の産卵が見たい!!_b0186442_22271444.jpg
他のメス達もウロウロとしていたので、どうやらキンセンイシモチの場合はメスがオスを探しペアを形成するようだ。
しかし待てども待てども求愛らしい求愛は始まらない。
普通テンジクダイ科の魚達は産卵直前になるとオスが口を大きく広げて卵を咥える準備をしきりにする。
今にも産卵しそう!!という期待感に満ち溢れるものなんだけどそれがまったくない。。。

しかし昨日の観察で既成概念がどれだけ自分の邪魔をしていたのかと反省したので
今日は希望的観測を多分に入れながら観察を続行した。
どんな希望かというと、、、→ 「ペアを形成してすぐに求愛行動をほとんどせずにいきなり産卵!」

そんなわけでライトに集まる膨大な量の虫と挫けそうになる心を奮い立たせて己を岩と化してひたすら観察!



キンセンイシモチ(ライン型)の産卵が見たい!!_b0186442_22272775.jpg
ペアにオスが加わりバトルでも始まるのかと思ったら、大した動きもなく再びペアになった。


キンセンイシモチ(ライン型)の産卵が見たい!!_b0186442_22273988.jpg
22時30分結局なんの面白みもなく終わった(笑)
さすがにこんな状態じゃあまだまだ産卵は見れなそうだな。
メスのお腹があまりにも大きいので産卵口が出ているような気もしていたけどやっぱり出ていない!

そこでまた山口氏より色々な情報を頂いたので考察しなおしてみた。
一番のヒントはきっとこれだ!!
「スジオテンジクダイの場合は求愛が始まってから大体6時間くらいで産卵する」
驚くべき行動をするのではないか?とか思ってしまったのが悪かった。
これを考慮して素直に考えてみると、まだ求愛らしい求愛も始まっていないので、、、

産卵は恐らく夜明け前後ではないか!?
う~ん、きっとこれだ!!

ふ~なんだかここまでたどり着いてスッキリした!
産卵は見れてないけど、もうなんだか半分くらい満足(笑)
きっとそうだ!いや絶対にそうだ!!と叫びたい!!

そうそう上手くいくとは思えないけど、ひとまず観察あるのみ。
さぁ次の観察が楽しみだ!


『屋久島ダイビングライフ』 【HP】

by yakuumi | 2013-04-01 22:16 | 一湊タンク下


<< ハナゴイの産卵!      屋久島のキンセン事情 >>