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屋久島ダイビング日記

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2019年 04月 15日

放散虫はすごい!〜プランクトンから地球の歴史を学ぶ〜

2019年4月14日(日)
タンク下
東の風・波1m
水温20℃ 透明度10-15m

今日も怪しげなダイビング。
一応断っておくと、ゲストさまがいらした時には魚紹介いたしますよ(笑)
今は春休みだから。

放散虫はすごい!〜プランクトンから地球の歴史を学ぶ〜_b0186442_08202727.jpg
放散虫の仲間(いずれも中心の核で1,2mm,ふわふわを入れると7,8mm)
クロミスタ界リザリア下界の放散虫門に属する。
一番の特徴はガラス質(二酸化ケイ素)の骨格を持つということ。
だから美しいのか!
体の中に0,1mmほどのガラス骨格がたくさんあるらしい。
写真の中心部がそれに当たるのかな。
細い針状の部分はそれに当たるのだろうかか?

そもそもクロミスタ界ってなんだ。。。
理科の時間でそんなの習ってない。
動物界、植物界、菌界などとは違う分類なんだ。
今時は8つの界に分かれているらしい。
放散虫はすのその姿から動物とは思えないけど、
虫とあるように動物の仲間。食事もしているらしい。

そしてこの放散虫の奥深さはそのガラス骨格の美しさにある。
その魅力はドイツの博物学者エルンスト・ヘッケル(1834〜1919)
によってそれは世に広められた。それが下の写真。(ウィキペディアより)
放散虫はすごい!〜プランクトンから地球の歴史を学ぶ〜_b0186442_08200355.jpg
放散虫のガラス質の骨格

そして放散虫の魅力はその美しさだけにとどまらない。
地球の歴史を知る上で重要な生き物。
南アププスの赤石山脈の名はその赤い岩(チャート)に由来するらしいが
このチャートこそ放散虫の化石の集まりなのである!
なぜ山脈に海のプランクトンが?と思った人は日本の成り立ちを
調べてくださいね。(笑)
放散虫は微小なプランクトンであるにも関わらず
願い年月の中で大地を形成しているんだから全くすごい話だと思う。

春には特に放散虫をはじめとしたプランクトンが多いが、
今日は特に多かった。透明度が悪いな〜と思ったけど、
それも関係があるかもしれない。黒潮が当たってる時にはあんまりいないイメージ。
放散虫、放散虫って騒ぎながら撮影をしていたけど、
実のところ放散虫かどうかも怪しいものも多かった。

放散虫はすごい!〜プランクトンから地球の歴史を学ぶ〜_b0186442_08203976.jpg
浮遊性の有孔虫
クロミスタ界リザリア下界の有孔虫門に属する。
有孔虫だから星の砂とか太陽の砂と言われている生き物(一般的に砂?)と同じ生き物
これもずっと放散虫だと思っていたけど違うみたい。
中心の核がガラス質ではなく、サンゴと同じカルシウムでできている。
う〜ん。見ただけではよくわからないぞ。
でもこれも放散虫に混じって大地を形成しているのだろう。

なんにしても微小なプランクトンから
壮大な地球のドラマを感じられるんだから、こんなに楽しいことはない。

リクエストお待ちしていますよ(笑)


by yakuumi | 2019-04-15 09:12 | 一湊タンク下


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