竹島
2019年11月21日
晴れ 東風・波2-3m
水温22.5℃ 透明度20m
今年も三島のサンゴ調査にやって来ました。
モニ1000と呼ばれる100年間継続される公の調査です。
三島(みしま)は竹島・硫黄島・黒島の三島のことを言います。
いつもまとめて紹介してしまうので今回は島ごとに分けて
写真多めでご紹介。

鬼界カルデラの外輪山に当たる竹島の威容。
屋久島から1時間30分ほど北へ。
水温は屋久島より2度ほど低く22度ちょい。
生物の分布境界線がこの両島の間に引かれている。
黒潮によって南北に大きな差がある。
コモンサンゴと共生(あるいは寄生)するイバラカンザシ
夜はなぜイバラカンザシは色とりどりなのか!?
の話題で盛り上がった。
気になった人は理由を考えていつか教えてください!
サンゴの隙間にはシアノバクテリア(藍藻)が目立った。
紫色のフワフワしたやつ。
思い返すとこのポイントは毎年沢山ある。
藍藻類って実に地味な存在だけど
地球上の約20%に相当する酸素を作り出しているらしい。
サンゴ調査だけどこいうった周りの動植物の調査も大事だと思う。
オオハナガタサンゴと色んなサンゴ一見岩のように見えるサンゴだけどよく観察すると熾烈な生存競争が繰り広げられている。崩壊したオオハナガタサンゴの中心部に数種類のサンゴや海藻が芽吹き始め、場所取り合戦をしている。
ハマサンゴの仲間(右)を襲うウネリスリバチサンゴここでも静かなる戦いが繰り広げられていた。

スリバチカイメン
真ん中にコブシ大の石ころが入っていた。
時化で中に入ってしまったのだろうけど、
半分は海面の組織に埋もれていた。
ブダイの食痕のあるミドリイシの仲間。サンゴは多くの生き物にとっての大事な隠れ家であり食料でもある。ブダイがガリガリと食べているのはサンゴの骨格ではなく、サンゴ個虫とその中に含まれる褐虫藻。おそらく藻類がメインだろう。つまり海藻を食べる温帯のブダイと本質的には同じ。
他のポイントでは生物メインの調査もできること。ここはサンゴもソフトコーラルも魚影も濃かった。コガネスズメダイの量が半端じゃない!
ソフトコーラルとイボヤギとテーブルサンゴ

安全停止中はやっぱりサンゴを撮影してしまう。
今年は全国的にサンゴは健全に成長をしているらしい。
竹島も例年通りだった。
ではでは。